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暑い…体の中に熱が籠もり過ぎてる…そろそろどっかで涼まねーと…
すると、陽炎の向こう側から微かにブロロロ…
とエンジン音が聞こえた。
「バスの中はクーラーきいてるよな…」
そんな事を呟いていたら、エンジン音はどんどん近づき、やがて俺の前で止まった。
プシューッガガッ
ドアも暑さにヤられてるのかぎこちない…
俺は財布から百円を取り出し、運転席の隣にある箱に百円を入れた。
「あなたは三百円でお願いします。」
ふいに運転手が俺にそう行った。
「え?なんでですか?」
するとその運転手はニコンと笑い、
「三百円払わないと乗せませんよ?」
と言ってきた。
俺は少しイラッとしたがこの炎天下の蒸し蒸し地獄の中次のバスを待つ気にもなれないので残り二百円を箱の中に入れた。
「はいよ、急いでくれよ。」
そう言って俺は後ろのドアのすぐ横に腰掛けた。
プシューッガガッガガッガンッ
バスが走り始めた。
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