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「………ん――。」
ゆっくりと瞼を開く。
「………。」
そこには知らない天井が広がっていた。
―――ここは……。
自分がどこにいるのかすぐには分からなかった。
ベッドから身体を起こすと、サイドテーブルに置かれたメモが目に入る。
『麻衣、おはよう!体調はどう?何かあったらすぐメールしてね。先生にはあたしからうまく言っておくから、麻衣はゆっくり休んでね。』
由利が書いたメモを見て、瞬時に昨日のことを思い出した。
――そうだ、昨日あたし……。
ふと時計を見ると、もう昼過ぎだった。
ぐっすり眠っていたようで、由利が学校に行ったことにも気が付かなかった。
心配させないよう、由利に自分は大丈夫だと、ありがとうと、メールをした。
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