第1話 帰り道にはナンパに注意!!

8/10
前へ
/41ページ
次へ
「おねぇさん」 「なぁに?どうしたの?」 これは近くに公園のベンチに座ってからの話。 「おねぇさんって美味しそうな匂いがするよね」 「…はぁ?」 これは新手のナンパ台詞なの?そんなはずないか。 じゃあ…美味しそうな匂いって何? 「さっき食べた焼きそばの匂いする?」 そこで思い当たることを聞いてみました。 すると、浩哉は一瞬戸惑ったような顔をして苦笑を浮かべた。 「そんなことがいいたいんじゃないよ。」 「えっ…じゃあなんの匂いかなぁ。今日は別に香水つけてないし…」 「おねぇさんは天然だね。きっと男子も苦労するよ。」 かすかに苦笑を残した顔でそう呟いた。 「へっ?」 「なんでもないよ~。」 私の反応を軽く流し、また先ほどの笑顔を浮かべた。 この笑顔をされると、何も追求できなくなる。 この子はそれを分かってやっているのだろうか?
/41ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加