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「おねぇさん」
「なぁに?どうしたの?」
これは近くに公園のベンチに座ってからの話。
「おねぇさんって美味しそうな匂いがするよね」
「…はぁ?」
これは新手のナンパ台詞なの?そんなはずないか。
じゃあ…美味しそうな匂いって何?
「さっき食べた焼きそばの匂いする?」
そこで思い当たることを聞いてみました。
すると、浩哉は一瞬戸惑ったような顔をして苦笑を浮かべた。
「そんなことがいいたいんじゃないよ。」
「えっ…じゃあなんの匂いかなぁ。今日は別に香水つけてないし…」
「おねぇさんは天然だね。きっと男子も苦労するよ。」
かすかに苦笑を残した顔でそう呟いた。
「へっ?」
「なんでもないよ~。」
私の反応を軽く流し、また先ほどの笑顔を浮かべた。
この笑顔をされると、何も追求できなくなる。
この子はそれを分かってやっているのだろうか?
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