序章

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そう言う柳に、アポロンはガバッと顔を上げて、ポツポツと語り始める。 「簡潔に言いますと、柳殿があの御方に選ばれたのは、偶然なのです。(汗) あの御方は大変気紛れで、無茶な事を唐突に何の前触れもなく言い出すのです。 以前にあった事を挙げますと、急に『別の世界に行ってくる!!』と言い出して、3年も行方不明になったり、我々の世界の人口を減らすと言って大規模な天災を起こそうとしたり。 まぁ、流石にそれは一族総出で未然に防ぎましたので、幸運にも未遂に終わりました。 そんな無茶苦茶なあの御方が、今回言い出したのが『別の世界で寿命を迎えそうな人間を1人こっちに転生させてみよう!!』と言うものでした。(汗)」 長々と話し終えたアポロンは、その無茶苦茶な御方とやらを話すうちに思い出したのか、疲れた表情で溜め息をつくと柳を見る。 「・・・・何とも無茶苦茶な御仁よのう。・・・・お主達も苦労しておるのじゃな。」 柳は、あの御方とやらの無茶苦茶さに口をあんぐりと開けて驚いていたが、アポロンの話が終わった所で我に返り、アポロン達一族に同情の言葉を述べる。 、
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