序章

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ザワザワ・・・・・ 謎のローブの人物がその言葉を口にした瞬間に、周囲の重圧が増して空気が凍りつき、気温が2・3度下がったかのように感じられる程の強烈な殺気が柳から溢れ出した。 その濃密で強烈な殺気に、周囲の木々はざわめき、鳥などの獣達は危険を感じて逃げ出していった。 「・・・・・・っ!!」 よく見れば、その言葉を口にするまで微笑を浮かべていたローブの人物の顔にも、僅かながら焦りが見えた。 「・・・・・・お主、“その名”を何処で知ったのだ?」 そう口にする柳の目は恐ろしく冷たい目をしていた。 柳が話し掛けたことで、ローブの人物は柳の殺気により金縛りのような状態になっていたが、なんとか喋れるようになり口を開いた。 だが、その顔には最初のような微笑はなく、真剣な表情になっていた。 、
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