そうなるまでの日常

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  現在in俺の部屋。受験シーズンもあっという間に過ぎ去り、今じゃ新しい春までの時間を有意義に過ごす時。 …と言えるといいのだが、特に何もなくいつものこの三人でグダグダとしてるだけである。 「つか、ツッキーいつ帰ってくんの?」 「知らない。後ツッキーって言うなよ、ソレ苗字から取ってるからね俺もツッキーだからね」 ローラー付きの椅子でクルクル回る亮平、鬱陶しかったから蹴りこかして止めてやった。あ、ツッキーってのは俺の姉貴。それなりに売れてる歌手であり、あだ名がツッキーだが本名は月島鈴歌、れいかと読む。表向きには歌うことが好きだから歌手になった、だが…本人に聞けば「名前に歌が入ってたから進路迷った時に進路調査の紙に書いたの、そしたら教師が馬鹿にしてきたから見返したくさー!ま、見事その夢は叶った訳だよ」と自慢気に話していた。 間違った夢を見てるし、そんな話を自慢気に話さないでほしい。(凄いとは思うけれども) ついでのついでだが、亮平はそんな姉貴が好きだったりするらしい(尊敬的な意味で) 「…て、何で姉貴の紹介してんの?違くない?」 「その手の話は論外だ、口にするな」 「ツッキーは良いよ、ツッキー可愛いから」 「お前に姉貴はやらねーよ」 「死ねよ亮平」 「何でさっきから全否定なの?」 …あ、俺シスコンじゃないから、ただコイツとは親戚になりたくないだけだから。 「なぁ慶斗、修正版のお前性格悪くなってない?」 「「その手の話は論外だ」」 「絶対なってるよな」 修正版とかって何だ、この話を初めて読んでくれる人が居たらどうするってんだ(この小説は修正版のお話です)、大体俺は元からこうですよ、はっはっは……いえ、少しは感じてます、ごめんなさい。 でも亮平はいじられてなんぼのキャラだから良いよね?ね。 なんて脳内の呟きは誰に届くことなく、その後も亮平をいじり倒して時たまに裕から蹴りを食らいつつ、その日も見事にグダグダに過ぎていった。 あーゲームでどうしても裕に勝てない。 (亮平は楽勝だったが)  
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