そうなるまでの日常

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  『晩御飯は各自で!P.S.私は母さんです』 「普通byとかじゃね?何でPSで名乗ったんだ母さん」 夜になり二人はそそくさと帰って行った、その見送りついでに近場のスーパーに寄って来て正解だったようだ。リビングで見つけたメモを手の中でくしゃりと潰してゴミ箱へと投げ捨てる、あ、ナイスゴール。 「あー…しゃーね」 自分は結構勘が強い方だと思う、何だか買わなくちゃいけないと思った物は、冷蔵庫の中身と合わせて見事にシチューかカレーを作れる材料だ。誰か食べるかわからない時に、こういう作り置きができる料理はとっても助かる。 仕事に行ったのだろうと思われる母。それを除けど、自分の家には父さんに兄貴姉貴が一人ずつに、育ち盛りな俺もいる。正直、俺はカップラーメン程度でおさまるような腹はしていない、ならついでのついでと言う物だ。 こんなことが昔から多く、見事に家庭科スキルを手に入れた俺。今じゃ家計簿を付けている程の状況だ。 あ、誤解をしないように母さんの仕事を言っとくけど、決して夜の仕事とかではない。医者なのだ。だから急患の連絡が入ればすっ飛ぶように家を出てしまう。正義感強くて男勝り、力も強いが意外とナイーブ。それが俺の母さん。 ついでだから父さんについても簡単に。父はドジで悪運を呼び寄せる体質をした打たれ強い男。仕事はまさかの小説家。だからニート並みに家に居る、たまに物凄く邪魔に感じる。少し前からちょっと臭う。 「…って、また家族の紹介?出てきてもねーのに……」 台所にと行き食材を取り出しては、その手の話は論外だとまた言われそうな話題を一人で呟いた。 え、兄貴の紹介?……面倒だからまた機会があったらってことで省略。 とにかく、だ。 こんな感じなのが俺の日常。 グダグダな毎日ってこと。 わかった? わかったら次行ってみよー  
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