開ける時はゆっくりと

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  「まるっきり棺桶じゃねーかこれぇ!何で?俺死んだ?死んだの?……いやいや生きてるしピンピンしてるし全然健康体だしぃい!!じゃあなんで棺桶ぇえ!?」 密室となってるのだがツッコミ魂は言われずには置けず、全身全霊を込めながら叫んだ(と言うかただテンパっただけ) それから少し落ち着いて考えを纏める、棺桶とはいったが本当にそうとも限らないし、なんて考えたら落ち着いてきた。誰だよ棺桶とか言った奴、ややこしい事言う子は廊下に立ってろよな。 …まあ、ツッコミが返って来るわけないしボケるのは程々にしてと、昨日は特にすることも思い当たらなかったために、少し早めにベッドに入った。 そして目が覚めたら真っ暗。 そして何かに入ってる。 ……とにかく出よう。と思ったが 「出口、どこ」 …やべーよどーするよ。つかコレマジで棺桶?棺桶なの?だとしたらアレじゃね?やっぱり上が蓋みたいになってるんじゃね?てか棺桶だとしたら何で俺入ってんの? …もしかして、一回は死んだんじゃない? ほら、テレビとかで何かそんなのあるよね、目が覚めたら棺桶!死人が墓から出てきた!、…アレ?見たことない? ま、まあ、俺はあるんだよ、うん。 …てか、棺桶だったらさ。火葬とか土葬とかされるんじゃね? 一度天井となってる部分を押し上げてみた、びくともしない。先程より強めに押し上げてみた、びくともしないただの天井のようだ。 「開けやコラァアア!!!!」 あ、俺は一応関西人です。とっさに出た乱暴な言葉はまぁ置いといて、思いっきり押し上げました。 パカッ 開きました。 バコッ 「ぐぁっ」 すると目の前に人が倒れてました。  
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