7話 居残り(夏休み)

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それからサルと、木登りの話?とか学校の話をした。 「…っと、今何時?」 サルがキョロキョロ時計を探しながら訪ねてくる。 コイツ、携帯持ってねぇのか? 「5時10分」 「もうそんな時間か~。好きな人来る頃じゃない?」 「おう」 琴がもうすぐ来るっていうのにテンションは下がりっぱなし。 「どうした?」 「何が?」 顔を除かして、不思議そうに見つめるサル。 「元気ないな~って思って」 当たり前だろ。 また五藤の隣で楽しそうに話してる琴がいたらどうする? 「そうでもないよ」 「そ?なら大丈夫か(笑)」 「サンキューな」 「いーえ!!じゃあね」 サルは軽く手を降って靴箱から離れていく。 俺もそれに合わせて少し右手をあげて「じゃあな」とだけ言う。
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