7話 居残り(夏休み)

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「よし!!じゃあ帰ろ……ひゃ」 俺は琴の腕を引っ張り、自分の腕の中に入れた。 「ちょ、とも…」 「言えよ」 「?」 「嘘つくなよ」 俺がお前ごときの嘘で騙されるわけねぇだろ? 「…離してよ」 琴はさっきより少し低いトーンで俺に言う。 「い…」 「私は!!」 嫌だ。 そう言う前に話を遮られた。 「……」 「あの子の代わりじゃない…」 小さく呟いて、俺の胸板を手で押す。 あの子の代わり? あの子って誰だよ? 「先帰るね」 琴は下を向いたまま行ってしまった。
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