8話 追試は告白の始まり?

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「…おし」 夏休みも2週間ほどが過ぎてしまった。 そして、今日は追試と言う難関なものがある日なのだ。 「いないよね?」 最近はずっと、智基が居ないときに外へ出るようにしている。 足を一歩前に出した時… 「いるけど」 「ぎょえー!!」 いきなり後ろから声がした。 「おい」 バシッ 「いて」 智基は私の頭を軽く叩く。 「俺は幽霊かよ(笑)」 どうして…? 何でそんな普段通りに接するのよ。 …でも。 まだ私の頭の上にある智基の手の体温で落ち着いてしまう。 「とも…」 「なあ。お前今日追試?」 いきなり話を変えられて追試のことを思い出す。 「う、うん…」 「今から言うのは悪いんだけどさ…」 「へ?」 「前に何でも聞くっつったよな?」 「うん」 「それ。今からしてもいい?」 …は? そんな急に言われても…。 「大丈夫。大したことじゃねぇから」 そう言って、少し微笑む。
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