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「お前ら上田に正面からしかけても無駄だって」
なにそれ。
赤西が愉快そうな微苦笑なんて、不思議な表情をしてる。
「そうそう」
やっと爆笑状態から解放されたらしい田中が、それでもまだ笑いを引きずりながら同意した。
なんでオレ、そんな日本語も通じない生物みたいないわれ方してるわけ??
っていうか。
この手、何。
「お前、オレのコト好き?」
田中がクイとオレの顔を上向けて、マジな目でそんな文句を投げてくる。
いや、やたらと芝居がかってるから、演技だってわかるんだけど。
「「あ゛っ!!」」
田口と中丸が虐待されてるカエルみたいな声を上げて、田中はまたクツクツと愉しそうに腹を抱えてしゃがみこんでしまう。
ほら、やっぱり遊んでただけだ。
でもそれで、ちゃんとわかった。
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