6/7
前へ
/20ページ
次へ
「あんたはいいよ。こんなに悩まなくていいんだから。あんたずっと¨そのままのあんた¨だろ?僕は輪に入ったら¨今の僕¨は無くなってまた1から始めなくちゃだから嫌になるよ。」 「どうかな?俺みたいな状況も結構つらいかもよ?」 男の表情からは分からなかったけど、この男にも色々あるのかな? 僕は悩んだ結果、廻り続ける事を選んだ 「まだ輪を抜ける勇気もないし、まだまだあんたと話しをしたい気もするし。」 僕がそう言うと男は笑った 「嬉しい事言ってくれるね。だからって今度はあんまり早くここに来ないでくれよ?長生きして沢山の苦労話を持ってきてくれたほうが楽しいからね」 「それは¨次の僕¨に言ってくれよ…もう¨今の僕¨は終わるんだからさっ」 「はいはい…次の君はどんな人生を送るかな…まあ検討を祈る」 男が微笑むとまた暗闇が僕を支配した しばらくすると水の中にいるような感覚に包まれた
/20ページ

最初のコメントを投稿しよう!

12人が本棚に入れています
本棚に追加