ウソつきより愛を込めて

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「幸~もう時間 じゃないの~? あんたの為に 皆集まって くれるんでしょ~? 遅刻しちゃダメよ~」 一階から母さんの声が 聞こえてきた。 僕はそんな事 おかまい無しに 髪を整えていた。 髪のセットが終わり 次は服を選び始める。 僕はジャケットを 取るため クローゼットを開けた。 しばらく家を でなかったせいか ジャケットは色んなものの下敷きになっている。 そこでふと一冊の 分厚い本に目が止まった。 高校の卒アルだ・・・ 時間に余裕がある事を 確認しベッドに腰掛け アルバムを開く。 3-A・夏目幸 一年前の僕の写真。 そしてその側に 3-A・白石奈緒 その写真の彼女は満面の 笑顔だった。 僕はこの笑顔が 大好きだった。 今日アイツは 来てくれんのかな・・・
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