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2、3分歩いて着いたのは、小さな公園だった。
花壇の隣に一つだけポツンと置かれたような植木鉢には、しばらくは咲きそうにない蕾があった。
小夜はしゃがんで水をあげると立ち上がって僕に話した。
「冬休みの間、あなたがもし良かったらなんだけど、私と交代で水をあげに来てくれないかな…?」
どこか切なそうな表情を浮かべる小夜を見て、僕は頷くことしか出来なかった。
そしたら、柔らかく微笑んでありがとうって、そう言った。
家は反対方向だったので、そこで別れて僕は帰った。
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