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手紙
その日から、毎日交代で公園に行くことになった。
初めて一人で行った日、手紙が植木鉢の下に置いてあった。
薄いピンクの封筒の表には、女の子らしい綺麗な文字で僕の名前が書いてあった。
僕宛てだったその手紙は、小夜からだった。
『これからよろしくね。』
小夜からの手紙はそれだけだった。
それでも、小夜の優しく微笑む表情が思い浮かんだ。
僕は水をあげた後、カバンに入っていた紙を手紙代わりにして、小夜と同じ場所に置いておいた。
『こちらこそよろしく。』
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