ドメスティック・バイオエタノール

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「地球温暖化が叫ばれる昨今。とうとうあたし達は立ち上がった! 千里の道も一歩からと言いますし、まずはペットボトルの分別から始めましょう」 「今までペットボトルすら分別してなかったのか貴様。てか一体今度は何に影響されたの」 「んふふー、TVですよTV。照れてるジャン・クロード・ヴァンダム、略してテレビ」 「最後のビはどこから持ってきた。まあ、何にせよ良い事だとは思うけど」 「あと二酸化炭素の排出も止めます。すー、むぐっ…………………………………………………………………………………………ぶはぁ」 「はい、今排出されたね。おめでとう」 「ふー。先輩のバカ。こんなに苦しいなら先に言っといて下さいよ」 「今世紀最大のアホを見た気がする。生きてる内に見れて良かった」 「生きてる内にと言えば先輩、皆既日食見ました? 凄かったですよねー、もう一生見れないかもしれませんよ」 「僕らの寿命はあと三十年足らずか。人生を謳歌しなければ」 「ですよねー、という訳ではいっ」 「右手を差し出した彼女、一体何をしてるのだろう。馬鹿丸だしである(え、その手は何?)」 「心の声と実際の声が逆とかウケます。お金に決まってるでしょう、エコにはお金がかかるんです」 「嫌な世の中になったものだ」 「そうですね」 「金はやらん」 「ちぇっ」
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