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長い廊下の先は広いリビングだった。
あちこちが少し埃かぶっていたが、シンプルで品のあるつくりになっていた。
「ん?」
俺は何かが目に留まり、その部屋の奥にある台所へと足を運んだ。
そこにあったのは、1枚の割れた皿だった。
「誰もいないはずなのに、どうして…」
しかし、そんなのを考えるのは時間の無駄だと気づくのにそう時間はかからなかった。
きっと風かなんかだろう。
俺はそう決め付けて、皆のいる入り口に戻ることにした。
館の入り口に戻ったとき、俺は唖然とした。
卓郎、剛、美香の誰一人としてそこにはいなかった。
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