古キョン

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[七夕] …もうすぐ、七夕か 輝くような満天の星空を見上げながら呟く彼は、少し疲れたような表情をした 原因はすぐに思い当たる 苦笑しながら僕は、そうですね、と答えた …願い事、か 突然、独り言のように呟いた彼は、天へと向いていた顔を僕へと向けた お前は、何を願う? う~ん…、考えるそぶりをしてから答える 答えはすぐに決まったが、僕はあえてそうした 僕は、何も願いませんよ はぁ?なんでだよ 願う必要がないからですよ 僕は貴方を愛し、貴方も僕を愛してくれている… これ以上、何も望むものはありません …そうかよ 赤面して下を向く彼に、愛してますと告げると、知らんと帰ってきた そういえば、貴方は何を願うのですか? お前が―… 声が小さくて聞き取れなかった すみません、もう一度… そしたら彼は、再び僕の方を向いた お前が… これからずっと、俺の側に居てくれるよう…に―… 恥ずかしいのか、俯きながら言う彼 とても可愛いくて、愛しくて 最後の言葉を言い終える前に抱きしめた なっ… ならば、貴方も願う必要はありませんね え? 僕はこれからずっと、貴方の側に居るつもりです 離れる気なんて毛頭ありませんよ ………そうかよ 腕の中から聞こえた小さな呟きに、自然と笑みが零れる あ、やっぱり願い事一つ思い付きました …ん? この幸せな時が、ずっとずっと続きますように
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