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夏美さんが優しく手を握ってくれる。 でも、目は怖いぐらい真剣だった。 私のことをこんなにも真剣に考えていてくれるなんてすごくうれしかった。 『ありがとう』 精一杯の笑顔を作る。 夏美さんの言葉で不安が少し和らいだ。 でも、すべてじゃない・・・・不安は次々と私の心の中に沸いて来る。 期待と不安の狭間で二人の自分が言い争う。 期待している自分と不安で仕方ない自分が・・・ 『・・・あなたの夢を叶えよう』 迷う私の心を読み取ったのか、夏美さんがそういった。 そうだ、私の夢を叶えに行くんだ。 『うん!』 2人と沖縄旅行について話しをした。 海以外の行きたいところなどの話しで面会時間ギリギリまで話しは尽きなかった。 2人が帰り、私は眠りについた。 辺りは暗く何も見えない。 また夢? 身体が浮いてる夢。 でも、空じゃない。 私の身体は一体どうなっているの? 何もせず考えていると遠くの方で水音がした。 私は、見えないけど手を動かす。 すると自分がどこにいるのかわかった。 水の中、それが私のいる場所。 でも、どうして水の中? あっそうだ、これは人魚姫の絵本と同じだ。 辺りが暗くてわからないけど 『息できる』 そこで目が覚めた。 カーテンの隙間から朝日が差し込む。 両腕を上げ、目の前で指を動かす。
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