恋人

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『ふ~ん。それより!これみて!』 春は、鞄から一冊の分厚い本を取り出す。それは水着のカタログだった。 3人は、水着を選ぶ。 水着の種類はたくさんあって迷ってしまう。 そんな話しをしているところに夏美さんが入ってくる。 『姉貴!もう終わったの?』 『えぇ。はい、夢乃ちゃん』 夏美さんは、一枚の絵を私にくれた。 幻想的な海の背景に人魚が描かれている綺麗なイラスト。 よくみるとその人魚は私だった。 『海が好きだから人魚姫。どう?』 『嬉しい!ありがとうございます♪』 『ねぇ姉貴。なんで姉貴の絵にはいつも少女がいんの?』 『みんなに見てほしいの一人の人間としてイラストレーター夏じゃなくて』 夏美さんは、真剣な顔をしてる。 世間はイラストレーター 夏と言う上辺だけを見ていて本人を夏美と言う人間を見ていない。 それが嫌で少女を書いているんだと、その少女と自分を重ねているんだと。 だから、少女は悲しい顔していたんだ。 ただ、描いてるだけじゃないんだ。
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