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私のために誰が協力してくれるっていうの?
親は、遠出なんて無理だと言っているのに。
不思議な顔をしていると2人の男女が入ってくる。
男性の方はよく知っている。
私の主治医の隼人先生。
でも、女性の方は初めてみる。
よくみるとどことなく春に似ているような
『紹介するね!あたしの姉貴 夏美』
『よろしくね。夢乃ちゃん』
『2人が一緒に沖縄についてってくれるっ て』
私のために協力してくれる人がいるなんて、私の小さな夢のために・・・・なんてお礼を言えばいいのだろう。
『夢乃ちゃん。楽しみにしててね!』
『うん!』
そのまま話しははずみ、日取りも8月20日に決まった。
あと1ヶ月。
楽しみでもあり不安だった。
1ヶ月後の私はどれだけ動けるのだろう。
着々と死へと歩みを進める病。
私のは少し早いらしい。
私は1ヶ月後まで生きているのかな
『ねぇ、もし私が死んだら骨を燃やして沖 縄の海にその灰をまいて』
『夢乃・・・・』
いきなり言ってしまった。
さっきまで和やかだった雰囲気が一変する。
いきなりそんなことを言えばみんな困惑するに決まってるのに・・・
でも、言っておきたかった。土に埋めて欲しくないから
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