プロローグ

4/5
前へ
/25ページ
次へ
私のために誰が協力してくれるっていうの? 親は、遠出なんて無理だと言っているのに。 不思議な顔をしていると2人の男女が入ってくる。 男性の方はよく知っている。 私の主治医の隼人先生。 でも、女性の方は初めてみる。 よくみるとどことなく春に似ているような 『紹介するね!あたしの姉貴 夏美』 『よろしくね。夢乃ちゃん』 『2人が一緒に沖縄についてってくれるっ て』 私のために協力してくれる人がいるなんて、私の小さな夢のために・・・・なんてお礼を言えばいいのだろう。 『夢乃ちゃん。楽しみにしててね!』 『うん!』 そのまま話しははずみ、日取りも8月20日に決まった。 あと1ヶ月。 楽しみでもあり不安だった。 1ヶ月後の私はどれだけ動けるのだろう。 着々と死へと歩みを進める病。 私のは少し早いらしい。 私は1ヶ月後まで生きているのかな 『ねぇ、もし私が死んだら骨を燃やして沖 縄の海にその灰をまいて』 『夢乃・・・・』 いきなり言ってしまった。 さっきまで和やかだった雰囲気が一変する。 いきなりそんなことを言えばみんな困惑するに決まってるのに・・・ でも、言っておきたかった。土に埋めて欲しくないから
/25ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加