プロローグ

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「兄さん、お顔を上げて下さいまし。 拭きにくいですわ。」 見ると、纏の双子の妹の、まあつまり僕の妹なのだが、紡が僕の口の周りを拭ってくれていた。 「いいよ 紡。 汚いから自分で拭くよ…」 まあそれもあるのだが恥ずかしいというのが大きい。 「ふふ、恥ずかしがらなくてもいいですよ。 私兄さんのものなら口に含むことだってできますわ」 それはちょっと問題がありすぎるぞ…。 「あら そうですの?」 そう言うと、紡はコケティッシュに微笑んだ。
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