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一つ大きな溜息をつくと、
薄らと目を開ける。
目の前には、この世界の中心にあり、界を造り出したと言われる
神木.ルーヴェの木の枝が、頬をくすぐる。
「…やめろよ…くすぐったい…」
顔を逸らすと、可笑しそうに俺の髪を梳いて、また芽を出す。
この神木は生きているらしい。
全く動かない時もあれば、先程の様に目の前で天に向かって芽を出す時もある…気まぐれな奴だ。
ルーヴェの木は、1界から俺のいる5界にかけて段々幹が太くなっている。葉が出ない代わりに、神木体が豊かになるのだ。
そのせいか5界は枝が伸びほうだいだ…全く…
「お前を傷付けたら処罰、て…
5界にとったら迷惑な話だよ…」
…また溜息。
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