ｴｺﾞｲｽﾄ×ｱﾝｴｺﾞｲｽﾄ

特別な人

そうそう…
言い忘れていたけど
このとき彼女は別にいました。
２つ上の先輩で
僕のいろんな初めてを奪った人
(卑猥な意味でなくて)でした。

お姉さんと寄り合い(拉致)を
繰り返すこと半年。
彼女とお姉さんを比べるように
なってしまうんです。

彼女は彼女だけど
お姉さんはお姉さんじゃなくて
違う特別な存在になってたんです。

もちろん健全な拉致会しか
してません。はい。
そこは念を押しておきましょう。

気づくとお姉さんしか
見れなくなっていました。
彼女がいるのに最低だとは
重々理解してたんだけど
『恋は盲目』なので。

彼女とは会えなくても
お姉さんとは
会いたくて会いたくて
たまらなくなっていた…
という訳なんです。

依存なのか中毒なのか
そこらへんはハッキリしませんが
『ハマる』という
性格がこのときに
形成されたんです。

見方によっては
浮気ですが
僕は浮気と自覚して
なかったと思う。
ｴｺﾞｲｽﾄなところ。

一人しか愛しては
いけないのか
一人だけ愛しては
いけないのか。

僕に違いは
わからなかったんだ。

『「りゅうくん」』

その声が欲しくなっていた