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そして、
やはり雨は、降り出した。
「まじかよ、カサ持って来てねえし…」
時間は、11:25.
現代文の授業中。
俺は小さな声で雨を歎いた。
止まないかと僅かに外を眺めていたら。
目が合った。
「キタデマリヤ」
初めてだ。
俺が何かを話しかけてもまったく無反応。
目を合わせさえしなかった彼女が。
彼女の鋭い視線が俺をさす。
反らせなかった。
数秒、見つめ合うと、彼女はノ-トに視線を移した
。
そして何かを書き出し、
それを俺に見せた。
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