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小さな新入隊士
この日、新撰組屯所に、小さな少女が一人、連れてこられた。
彼女の瞳は暗い。まるで感情が無いような、堕ちた瞳をしている。
子供らしい輝きは無く、全てのものに絶望しているような――そんな瞳だ。
彼女は、数日前まで起きていた戦乱に巻き込まれ、両親を失った。
そして今、両親のような人間を二度と出したくない、という本人の強い意志で、新撰組屯所へやってきた。
その目的は、新撰組隊士となること。
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