第④章

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何がしたかったの? ――わからない 何を求めたの? ――わからない 何を求めるの? ――わからない わからないの 自分の事のはずなのに 誰かに助けてほしい? ――うん それは誰? ――凪 凪はあなたに何も求めてない ――わかってる 夢の中 こんなやりとりをしていた 目が覚めたら涙がながれていて 傍らにいた凪が心配そうにみていた 「私……」 「お前机で突っ伏したまま意識なくしたんだ。覚えてるか?」 そうか だからあんな夢 「飯ちゃんと食ってるか?疲れてるんじゃないのか?」 周りを見渡す 保険の先生がいない事に安心した 凪の顔を見て思う 好きなだけでこんなに苦しい 《凪はあなたに何も求めてない》 わかってるよ でもね あきらめきれないんだよ どうして好きなだけじゃだめなんだろう?
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