第①章

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貴方が転校してきた日は雨が降るある夏の日 七月もあと何日かで夏休みという雨の日でした 高二になって一年の時仲良かった友達とはクラスが離れ、この前半年付き合って処女まであげた彼氏にふられた 理由はこれがまたむかつく理由で 「お前マグロなんだよな」 なにそれ? 「愛の事大事にする」 それが口癖だったのに 男なんて最低 飽きたら捨てるんだ? 失恋といえば失恋なんだけど淋しくなかったんだよね すぐ求めてくる彼氏にもうんざりしてたってゆうかさ まぁとにかく、こんな中途半端な季節に転校なんてめずらしいねって 友達としゃべっていたのをよく覚えている HRのチャイムがなり冴えない担任がはいってきた 教室は担任程度がはいってきたぐらいでは静まらない ここはテストに名前さえ書けば受かる学校だと巷ではいわれている学校 もちろんそんな訳はないけど、ここにいる子は訳ありの子たちばかりだった 「転校生を紹介します」 担任が申し訳なさげにそう云った ありゃ。こんなもうすぐ夏休みなのに?相当、馬鹿かなんかやらかした? 内心爆笑 二年から仲良しの春子とも目をあわせにたっと笑った はいはい どんな不細工?極道の息子か? 廊下から足音が聞こえ、転校生が姿をみせた 彼が教室に入ると一瞬教室が静まりかえった
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