第①章

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あんなにざわついてた教室 彼がはいってきた途端静まりかえった あ~ 自分とは住む世界が違う人間だって思った あまりにも整った顔 今やめずらしい金髪の髪は一昔前の不良じゃないんだからと思うけど 似合いすぎて悔しいってやつ? 半端な不良がやってもああは決まらないよ それにくわえブルーのカラコン なんて素敵 久々ヒットかも この学校に相応しくないって、よけいなお世話なんだけど思ったんだ 女子は当然見とれる 男子はおもしろくなさそう そんな妙な教室の雰囲気も感じ取れない先生は、窓際の私を指さして云った 「倉田愛。次の休み時間に校内案内してあげなさい」 「はぁ~い」 いつになくかわいい私 ああ、なんて素敵な今日という日かしら 彼、相田凪はぺこりと私にあいさつした 初めて男の人に見とれてしまった瞬間 これが私と凪の出会い
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