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今日も優月は、獏の為に記憶を消して、記憶のない悪夢を与えてくれた者に対して、涙を流す。
優月は、獏に言う。
「獏」
「なぁに?」
当たり前に答えてくれる、獏を想って。
「俺が泣くのは、獏が泣けないからだよ。」
「・・・・・分かった」
優月は知ってる。
悲しい顔をして、泣きそうな顔をして、でも決して泣けない獏を。
だからこそ、優月は涙を流す。
「俺の方こそ、ありがとう。獏」
†END†
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