男と獏

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むっとした顔をすると、男はなぜかにこっと笑いかけて来やがった。 「? つか、捧げるってどうゆうことだよ。」 疑問をそのまま伝えると、キョトンとしてから手を口に当て、肩を揺らして盛大に笑い始めた。 「はー、笑った。 悪いな?説明も何も無しじゃ、分かんねぇよな、そりゃ。」 スゲー腹立つんですけど、コイツ。俺のこと馬鹿にしてんのか? 「で、何だよ。」 「あー、獏って知らねぇ―――…よな」 眉にしわを寄せると、苦笑された。 「獏は、伝説の動物。[伝説]なんて言われてるがちゃんと存在してる。人の悪夢を喰べて生きてる。 で、お前は悪夢を見てる。」
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