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もう良い。
どうにでもなれ。
開き直った私は、斗真の体を引き剥がし斗真を真っ正面から睨みつけた。
「…なによ。自分は大学の時から遊びまくって…女泣かせてばっかりだったくせに!」
「なっ!?」
「私が…私がどんな気持ちでそれを見てたか分かる!?遊び相手になれば捨てられる。だけど友達としてならずっと一緒に居られるかもってそう思ったのに。なのに婚約って何!?しかも婚約したくせに私を誘って…ひどい男だわ斗真は!!だから抱かれたら忘れられるって…だけど全然ダメじゃない!!…ひどい男なのに…あんな抱き方して!!」
泣き叫ぶ私を、斗真は目をパチクリさせて見ている。
でももう私の口は止まらなかった。
「セフレとしてしか見られてなくても、良いって思ってたのに。…あんなキレイな婚約者…本当に悔しい!!あんたなんか…好きになるんじゃなかった!!」
言い切った。
全部、思ってた事をいえた。
胸につかえていたものがスッと軽くなる。
だけど、斗真だけは首を傾げていた。
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