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斗真の長い指は優しいのに、いやらしく体中をなで上げる。
斗真の瞳が。
舌が。
吐息が。
私の体を淫らに開いていった。
「あっ…斗真っ…早く私の中に…」
自ら斗真を抱き寄せ懇願する。
興奮した斗真のモノは、焦るように私の中に入ってきた。
「あっああん!!」
「香奈…愛してる。」
動く度囁かれる言葉に胸が熱くなった。
…愛されてなどいないと思ってた。
斗真の恋人になどなれるわけがないと。
悲しみに胸を痛め。
枯れる程涙を流した。
斗真が欲しくて仕方ないのに、自分の気持ちをぶつけようともせず諦めかけて。
なのに今、斗真は何度も私を愛してると囁くのだ。
私の中に欲望をぶつけながら何度も。
触れる指先から、体全てから。
斗真の愛が流れこんでくる。
私が夢見た現実が、今ここにある。
斗真を好きになって良かった。
諦めなくて、良かった――――。
「斗真っもう無理ぃ…もう5回もしたじゃない…」
「今までは我慢してたんだ。俺はあと3回はやれる。」
「!?」
3回!?
つまり8回!?
…わ…私…結婚したら毎日どうなるの!?
生きてられるのかしら…。
考えてる間にも斗真の高ぶりが私の中に入ってくる。
「あっんんっ!!……も~!!好きになるんじゃなかった!!」
言ってから、二人で顔を見合わせて笑った。
嘘。
幸せだよ斗真。
―――斗真を好きになって、本当に良かった。
END
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