13人が本棚に入れています
本棚に追加
なぁ、俺は怖いよ。
君がここにいなくなる日が。
死ぬほど怖くなる時がある。
想像も出来ない程、怖くなる……
なのに君は、笑って
そんなことを言うのは何故――?
「……っふざけんなよっ!?何が怖くない?なぁ、何が怖くないんだよ!?
それがっ……そんなこと言うのが、かっこいいとか思ってんの!?」
毎日穏やかだった真っ白なその世界が、俺にとって酷く歪んだ色に見えた。
俺をあざ笑うような空間のような。
カッという音を立てて頭に血が上る感覚。
冷静なんかでは、いられない……
「そう言って……笑うな、よ……笑うなっ!怖いんだろ?怖いなら、泣けばいいだろ!?」
捲くし立てるようにそう言って、咲の顔は多分見なかった。
ぴりぴりしたこの雰囲気が咲に届けばいいのだ。
そうしたら君は謝るだろ?
冗談言ってごめんね。って。
それでいいんだ。
そうじゃなきゃ……
「なぁっ!咲っ―――!!!」
最初のコメントを投稿しよう!