13人が本棚に入れています
本棚に追加
「っ……なんで、なんでもっと色々書いてねぇんだよっ……!」
こんな紙切れ一枚や二枚で収まる思いじゃないはずなのに。
もっと。もっとたくさん俺に伝えたいこと、この世界に言いたいこと、あるはずなのに。
君はこれだけを、書いたのか?
勝手に前後に回転する足元は見ずに、ひたすら視線を前へと向けて走った。
俺は本当に、手に負えない程の馬鹿。
馬鹿だということに気づけなかったことも、もう本当、救いようのないオオバカだ……
どうして咲が簡単に“死ぬ”という言葉を言ったなんて、一瞬でも思ったのだろう。
どうして、分かってやれなかったんだろう……
何を勘違いして、俺は今まで君の隣にいたんだ……
最初のコメントを投稿しよう!