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哀れな少女
太陽が照り付けている。
風がサァッと吹いて、髪がなびく。
ファインは、銀色に光る長い髪を後ろで束ねようと、白いバンダナを取り出した。
この国は、黒髪に黒い瞳が当たり前だ。
しかしファインは、美しい銀色の髪に銀色の瞳。
何故か。
それは、ファインが精霊と人間の間に出来た子だからである。
精霊は一見人間と変わらないが、獣耳や尾があったり、朱や碧の髪や瞳を持つ者がいる。
ファインの父親は、がっしりとした体格の人間。
母親はウィンディ・キャットという種族の精霊だった。
二人は愛し合い、結婚し、子供も産まれた。
その子供が、ファイン…。
母親の髪は銀色で、ファインはそれを受け継いでいった。
周りから、
『髪の色が変。』
『精霊と人間の血が合わさった者。』
と言われ、いじめにあってきた。
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