鳴海家と仲間達と……

7/12
前へ
/516ページ
次へ
「………」 「とりあえず、一旦ここから出よう?」 こういう時に限って勘が鋭い類は、ちぃの方に視線を向ける。 その時、ちぃが少しだけビクッと反応していたことを特記しておく。 そして、あたしの手を引いてその場に立たせると、そのままリビングの外へと出ようとする。 「ルーイ、頼んだぞ~」 「お2人さん、ごゆっくり~♪」 若干2名の馬鹿が変な茶々を入れてくる。 その後の類の返答に、あたしまでもがびっくりさせられるとは、この時は思ってもいなかった。 「遠慮なくチュ~とかギュ~とかしていいからね~♪」 「男なら、一発かましてやれ!」 こいつら…… あたしがキレそうになった、その時…… 「そこの外野、五月蝿いよ」 「「「………!?」」」 いつになく冷たい言葉と視線をちぃと宮本君に浴びせる。 まるで有無を言わせない言葉に、言われた2人も……そして、あたしまでもが凍り付いた。 1年前の機械みたいに冷たいって噂は、これのことだったの? うん、確かに……普段の温厚な類からは想像もつかない姿だった。 「行くよ、未琴」 そして、あたしは類に引っ張られるようにそのままリビングを出た。 .
/516ページ

最初のコメントを投稿しよう!

221人が本棚に入れています
本棚に追加