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「そ、それは……あの2人が面白がってたから、つい頭に来ちゃって……」
「それでも、あたしは嬉しかったよ。2人共固まってたしね」
「うん……」
少し照れ臭そうに頭を掻いている類を見ながら、あたしは小さく笑みを零した。
「そろそろ戻ろ?」
凹んでいた気持ちも落ち着き、あたしはリビングへ戻ろうと言うと、何故か類が渋っていた。
「2人にはもう少し反省して貰わないとね」
「そんなにご立腹だったんですか……」
「大切な人をからかうのは僕以外許せないんだよ」
「はい、そうですか……」
……って、オーイ!?
今、この人……何つった?
さりげなく問題発言かましてるよね?
「ちょっと待て!今のは聞き捨てならんぞ!?アナタは何ですか?あたしをからかう気満々だったんですか???」
あたしが必死に猛抗議すると、類は軽く吹き出した。
「まさか、未琴がそこまで怒るとはね」
「当たり前でしょうが。幾ら類でも、あたしのことからかったら引きこもって出てこないよ?」
「ごめんね。流石に引きこもられたら、僕だって困るからさ。うん、なるべく善処します」
「本当に頼むよ?」
トントン
会話が一区切り着いた頃、突如脱衣所のドアが叩かれる。
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