いざ、温泉旅行へ!!

7/28
前へ
/516ページ
次へ
「宮本君っ」 少し離れた所から名前を呼ぶと、宮本君は弾かれたように顔を上げ、あたしの方を見る。 「オッス、未琴ちゃん。どうしたんだ?まだルーイは来てないのか?」 「類なら車で待ってるよ。あたしは車の中で宮本君を見付けたから、案内しに来た」 宮本君は本当に類が乗っている車に気付いてない様子だったので、駅前で待ちぼうけさせておくのは可哀相だと思った。 あたしが迎えに来て良かった……かな? 何故かふと浮かんできた疑問符に頭を傾げていると、宮本君は苦笑いを浮かべているように見えた。 「あー、今頃ルーイの奴、車ん中から俺ら見てヤキモキしてんだろうな」 「ヤキモキって?」 ちらりと車の方へと目を向けてみるが、少し離れた距離だったのか、中の様子までは見ることが出来なかった。 そういえば、車を降りる時に何か言いかけてたような気がする。 全く聞いてなかったせいか、内容までは分からないが…… .
/516ページ

最初のコメントを投稿しよう!

221人が本棚に入れています
本棚に追加