221人が本棚に入れています
本棚に追加
「ルーイはこう見えても嫉妬深い奴だからなぁ。多分俺らが何話してんのか気になってるはずだし、機嫌も悪いだろうな」
「確かに独占欲は強くなったと思うけど……」
「だろ?アイツ、未琴ちゃんにはメッチャ優しいけど、俺には結構冷たいんだぜ」
恐らく宮本君の言う冷たいと言うのは、友達として気を許してる分、色んな感情をぶつけられるのでは?
特に類のような控えめで優しい人には、遠慮無く何でも話せる友達の1人は必要だと思うし。
「でも、あたしは逆に宮本君が羨ましいと思うよ?あたしの知らない昔の類を知ってるし、宮本君の前だと砕けた態度になってるし」
文化祭の時に、初めて砕けた類を見た時はかなり衝撃的だったことを覚えている。
それは恋人のあたしでは到底出来ないこと。
古くからの友達にしか見せない類のいつもとは違う表情は、あたしを軽く嫉妬させる程であった。
うん、何とも羨ましいです。
「ん?じゃあ、同じ台詞そのまんま未琴ちゃんに返してもいい?」
「?」
「俺にしか見せないルーイが居るように、未琴ちゃんにしか見せないルーイも居るってこと」
.
最初のコメントを投稿しよう!