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「実際に未琴ちゃんのことを知って、互いに本気だってことが分かった。
最初の頃は、見た目が可愛いだけで何だか少し遊んでそうなイメージがあったから、ルーイの相手にどうかと思ったんだよ」
「アハハ、確かに見た目は少し派手かもしれないね」
軽く笑いながら、あたしは自分の髪を弄る。
少し明るい茶色に染められた髪は、一応常識の範囲内で奇抜すぎる色って訳じゃないけど、学年1位の真面目な優等生である類と並んだら、確かに違和感を感じるかもしれない。
実際に付き合い始めた頃は、一緒に歩くだけで周りから奇異な目で見られたものだ。
その時のことを思い出して、あたしは苦笑いを浮かべる。
「でも、それは単なる俺の偏見でしかなかった。
可愛い子ぶってると思ってたら、案外サバサバしてるし、喧嘩だって強いし、まあ、俺には毒があるけど……ルーイに対していつも全力な感じが伝わって来た。
だから、未琴ちゃんにルーイを任せられると思ったんだ」
「それ、褒めてんの?ちょっと気になる所もあったけど……」
「何を言う!これは俺様にとって最高の褒め言葉なんだぞ?有り難く受け取りたまえ」
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