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「3番テーブル
素敵な姫より
な、な、なんと
本日3本目!!!
ドンペリピンク頂きました!」
店内が暗くなりテンポよくマイクで数人がピンクを卸した女の子(姫)を盛り上げる
卸した担当の女の子が
楽しそうに俺の腕に自分の腕を絡めて密着してくる
俺は偉そうに足を組み
その光景を見つめる
俺達はホストだ
売り上げを支えてくれる女の為ならこれ位、我慢してやるよ
(今日だけでもかなり上がったな?あっちのテーブルも煽り入れてモエ位卸すか?まぁ月末迄に詰めれなきゃ~また知恵を与えて稼がさなきゃならんが売り上げの為だ付き合ってやるよ。笑)
笑いが止まらねぇ
「そんなドンペリピンクを卸した姫から一言頂きましょう
3・2・1」
テンポよく姫?が
「今月も頑張ろうね!大好き」
間をおいてすぐに
「そんな皇子から一言、頂きましょう~3・2・1」
俺は足を組んだまま
「ありがとう~頑張るよ」
と伝える
(何が大好きだ!殺すぞ)
毎日、毎日、思ってもいない事を言う
お前の為に別に頑張るんじゃねぇよ
俺の為だよ!俺自身のプライドの為だ
俺に高い値段を付けてくれればいくらでも相手してやるよ
色や恋くらい売ってやる
ホストクラブは、否、ホストは夢を売る商売、世界だ
嫌な女でも抱いてやる
枕は先が短い
見極めは考えてな
それが上に行く道程なら
偽ってやる!演じてやるよ
勢い良く空いたドンペリを
俺は、何かを忘れる様に呑み干した
今の俺をお前が見たらどう思うだろうな??
笑えるだろ?俺がホストだぜ
俺の一言を
いつか??と信じ
こんなクソ野郎に金を使う
いつからこんなに腐った野郎になったんだろう?
あの時
お前と出会えて本当に
よかったよ
一時、一時が
楽しくて
輝いてた
今の俺はお前との出会いでいる
無くしたモノも沢山あるが
あれ以来、俺は人を好きに
なる事を止めた
最後と決めて………
ごめん
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