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「(ひぃっ!!)」
弥生は顔を真っ青にした。
「彼女!
ここ、空いてる?」
突然正面から声をかけたれた。
弥生とおじさんは目を丸くしている。
弥生はハッとした。
「あ、空いてます!!」
そんなこんなで弥生からようやく離れたおじさん。
弥生の隣には助けてくれた男性が座っている。
「(この人…私を助けてくれたんだよね?)」
弥生の回りには席がたくさん空いている。
それどころか人がほとんどいないのだ。
「…あの…助けてくれてありが「喉!」…は?」
「喉、渇かない?
俺、水持ってるけど飲む?」
そう言うと男性は弥生に水の入ったペットボトルを渡した。
「あ、ありがとう…」
弥生はとりあえず受け取った。
「そういえば名前、言ってなかったな。
俺は『矢雲 慎』。
あんたは?」
「…椎名 弥生。」
「弥生ちゃんね。
俺のことは慎って呼んで。」
「慎君?」
「そ。」
弥生は不思議だなぁと思った。
初めて会ったにもかかわらず水をくれた慎。
でも弥生は少し嬉しかった。
そして貰った水を少し飲んだ。
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