13人が本棚に入れています
本棚に追加
「○○からここまで来てしまって…
いくら払えばここまでの料金になりますか?」
弥生はずいぶん遠出をしているため、お金を払わないと改札口を通れないのだ。
「1680円ですね。」
「あ、はい。」
改札口と言っても小さなもの。
回りは静かで人通りが少ない。
都会に住んでいる人達に言わせれば田舎なのだろう。
遠くに海が見える。
とても綺麗な海だ。
反対には山。
木が多い繁っていて影に入ると涼しそうだ。
「俺今から海に行くけど弥生ちゃんはどうする?」
「私もついていってもいい?」
「構わないよ。」
ということで二人は海に向かった。
しばらく岩場で話をしていて慎の視界にある物が入った。
「スパイク?
弥生ちゃんって陸上部?」
「あ、うん。
でも…もういいんだ。」
「いいって…何が?」
「ん~?
部活…辞めるから。」
「弥生ちゃんは、それでいいのか?」
「うん。
確かに走ってる間は何も考えずに走れた。
だけど…悲しいことだけは消えなかった…
それが元で捻挫しちゃったし、もうこれもいらないんだ。」
突然スパイクを持ったと思ったら思いきり海の方へ放り投げた弥生。
スパイクは岩場のどこかに落ちたらしくどこにあるかはわからない。
最初のコメントを投稿しよう!