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「割と近いじゃん。」
高橋くんはマイペースにサンドイッチを頬張った。
「最後は愛が感じられないとか一緒にいるほど淋しくなるとか言って離れてくんだけどね。」
あゆみが呆れたように変な声をもらす。
「千鶴、絶対こういうやつはだめだよ?初心者はもっとわかりやすいやつがいいから。」
私は大きくうなづいた。
「すげえ言われようだな。」
私がグラスに手をのばすと高橋くんが覗き込むように顔を近づけてきた。
「俺、遠藤いじめてみたいな~。」
そう言って微笑しながら、ストローを口に持っていった。
「いやいや、やめて!千鶴を汚さないで!」
あゆみが私と高橋くんの間に境界線をはるように手をぶんぶんさせて宙をきった。
一方の高橋くんは何事もなかったように携帯をいじった。
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