幼なじみ

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「今日何コマから?」 蒼はドアのところで振り返って言った。 「あ~、2かな。」 「じゃあ一緒に行こうな。」 …あと5分で出なきゃ間に合わない。 トタタタタ 「あー。そー兄ーこないだあたしのプリン食べたでしょー!」 さゆみが蒼の足に絡み付く。 兄の5歳になる娘で、なんとその母親はマンガ家である。毎月末が締め切りらしく、その頃になると家がわりと近いのでちょくちょく預かっている。 「あっごめんなー。今日絶対買ってくる!はい、約束。」 蒼はさゆみと指切りげんまんをした。 「忘れたら全部の爪はがすかんね!」 満面の笑みで恐ろしいことを言ってさゆみは幼稚園に行った。 「あいつは絶対将来ドSに育つな。浮気したら携帯折るぞ。」 蒼はぶつぶつ言いながら家をでていった。
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