始まり始まり

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「………………」 「………………」 「………………」 「……ふぇ…」 寮の前の広場では部屋割りが貼り出され、みんな3年間お世話になる同居人を確認し、新しい寮生活に心ときめかしている中。 俺とねくらんは、その場を動けなかった。 「ふぇぇ……」 ねくらんがまた困ったような声を出したが、まったく同感だ。 掲示されている紙、第三高等部寮、405号室。 そこに書かれていた名前は…… 富潟真司 天崎菫 「どうして相部屋なんだぁぁぁぁぁぁ!!」 「ふええ……」 どうやら心気一転した俺の運命は、一転どころか二転三転と坂道を転がり始めたみたいだ。
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