始まり始まり

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高等部学生寮の総合管理人さんに話を聞きに行った。 総合管理人さんはわりと若いお姉さんで、人懐っこそうな印象がある。 それでも高等部寮の総合管理を任されているのだから有能な人なのだろう。 「んにゃ~。どうしたん?」 そして怪しい関西弁を使うお姉さんだった。 「どうしたもこうしたも、おかしいでしょあの部屋割り!」 「ん~。確かキミは第三寮405号室に入室予定の富潟クンやね」 「覚えているんですか!?」 「管理人さかい。当然でっしゃろ」 「すごいですね。……ってそうじゃなくて、それならあの部屋割りがおかしいって分かるでしょ!?」 「ああ、あれか。天崎菫ちゃんとの」 「そうですよ。なんで男女が相部屋になっているんですか!?」 「それはな……」 途端、管理人さんの表情に陰がさした。
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