始まり始まり

10/33
前へ
/472ページ
次へ
「とっ、とにかく、まずは荷物の整理をしようぜ」 「ふぁっ、は、はい」 話す機会が全然無かったから仕方ないけど、ねくらんがこうはぅはぅと喋るの初めて知った。根暗と言うより超内気な感じなのかね? 部屋には収納スペースが多くあるので、整理と言うよりはその収納スペースへの移動がほとんどの作業だ。 しばらく淡々と作業をこなしていると、 ドシャアアアアアアアアアアア 「はうううううううう!?」 背後ですさまじい音がした。 「っ!? どうした!?」 慌てて振り返ると、 「あ……あう……」 衣類と大量のプリントをばら撒きながら、その中心でねくらんがあうあう言っていた。 「なっ、何でこんなことに!?」 慌てて駆け寄って収納棚を見る。 「う゛」 そこを見て、俺は言葉を失ってしまった。
/472ページ

最初のコメントを投稿しよう!

30476人が本棚に入れています
本棚に追加